ゲヴェルツトラミネールは、とっても口当たりの良いワインだよ。

ドイツ語のスペル（Gewürztraminer）になんだか不思議な点々（ウムラウトって言うんだって！）が付いているし、ボクたちキツネの舌がこんがらがってしまいそうなくらい子音が連続しているせいで、正確に発音するのは大変なんだけど。

でもうまく言えるととっても気持ちがいいのと同じく、ワインそのものも口が滑らかに動き出すほど美味しいんだ。

アロマティックなゲヴェルツトラミネール

ゲヴェルツトラミネールは、ドイツやアルザス地方で栽培されているピンク色の小さなブドウで、世界で最も香り高いワインの1つ。

このブドウはねっとりとしたフルボディのワインを生み出すんだけど、比較的酸度が低いためにクリーミーさが増すことで、ボクたちが愛してやまない独特のアロマが際立つんだ。

ライチ、バラ、ターキッシュディライト（トルコの伝統菓子）、ジンジャー、花、そして熟した桃の濃厚な香りが、ボトルの栓を抜いた瞬間に湧き出る。

この独特で強いアロマのおかげで、試飲しなくてもゲヴェルツトラミネールを簡単に当てることができるくらいさ。

ワイン愛好家の大問題とは？

みなさんも知っているように、僕はアロマが溢れるワインが大好きなんだ。

ヴィオニエの春の花、マラグジアの柑橘類、グルナッシュのバラの花びらの香りを嗅ぐと、もうメロメロになっちゃう。

でも僕がゲヴェルツトラミネールに興味を持つ理由は、その頭がボーッとするくらい素敵な香りとは別にあるんだよ。

それは、ワイン愛好家のみなさんならきっと遭遇したことがあるだろう、ある大きな問題を解決してくれるからなんだ。

その問題とは…。

カレーなどのスパイシーな食べ物には、一体どんなワインを合わせたらいいのだろう？ってこと。

今まで、どんなワインもカレーには合わなかったでしょ？

スパイシーフードとゲヴェルツトラミネール

この問題を解決してくれるのが、ゲヴェルツトラミネールだよ。

スパイシーな食べ物に合わせるなら、ゲヴェルツトラミネールしかない！

日本のマイルドなカツカレー、韓国のスパイシーなチゲ、モロッコの酸っぱくて甘いタジン鍋などと合わせると、ゲヴェルツトラミネールのねっとりとした質感が、舌の上で保護膜のような役割を果たしてくれるんだ。

これは、スパイシーな料理に含まれる唐辛子の熱を和らげるのに役立つ。

そしてゲヴェルツトラミネールの強烈なアロマは、カルダモン、クローブ、シナモンなど、同じく芳香なエキゾチックスパイスととってもよく合うんだ。

「ゲヴェルツ」＝「スパイシー」「香り高い」

ところで、ゲヴェルツトラミナーの「ゲヴェルツ」という言葉は、ドイツ語で正確には「スパイシー」という意味なんだって。

これは偶然の一致なのかな？

また、この言葉は「香りのある」という意味に解釈されることもあるんだ。

言語学的なことは分からないけれど、「ゲヴェルツ」というだけで必要なことがすべてまとまっている、便利な言葉だと思わない？

フラハティ・カーサ・デル・マグノリオ・ドス・セパス

このワインをぜひ自分で味わってみたいと思ったあなたに、ぴったりの1本を紹介するね。

じゃじゃ～ん！フラハティ・カーサ・デル・マグノリオ・ドス・セパスです！

ドス・セパスは、ロンガビ川の近くに位置するエル・ラダル・ヴィンヤードが製造しているアロマティック・ブレンドだよ。

マウレ・ヴァレーの麓にあるこの冷涼な地帯は、スパークリングワインやアロマティックな白ワインの生産に理想的なんだ。

ブレンドのベースとなるゲヴェルツトラミネール80%は、ライチ、バラ、ピンクグレープフルーツの香りがあって、口当たりがよく、ビターやジンのような興味をそそるアロマも感じられる。

残りの20％を占めるシャルドネは、スパークリングワインのようなキュヴェで、高い酸味と白い花や青リンゴの香りが特徴だよ。

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今度、スパイシーなチキンカレーを食べるときは、水をがぶがぶ飲まなくても済むね。

ゲヴェルツトラミネールがあればいいんだから！