美味しいワインを造るには原料であるブドウ選びが重要!ワインに合ったブドウを使って適切な方法で造る、素晴らしい香りのする天国のようなワイン。この記事では、何百種類もあるブドウの中から、僕がおすすめするブドウで造られた白ワインを紹介していくよ。
Kichi's Journal吉のワイン⽇記
2022/12/03
クリスマスになぜワインを飲むのか?おすすめのワインとともに解説
ワインを造り、世界中のワインについて学び、そしてワインをこよなく愛するキツネの吉だよ。
世界中のすばらしいワインをみんなに知って欲しいと思っているんだ!
このブログでは、ブドウやワインのこと、生産国や歴史について、僕が知っているちょっとした豆知識を紹介していくね。
エキスパート
クリスマスは、たくさんのご馳走が並ぶテーブルを囲んでワインで乾杯!そんな暖かい風景が頭に浮かんでくる。でも、なぜクリスマスにワインを飲むんだろう?この記事では、その由来にあたる古代世界で飲まれていたモルドワインと、ワインの宗教的な意味について説明していくよ。
毎年この時期になると、世界はほんのちょっぴりゆっくりになるような気がしない?
そして僕たちはみんな、まるで指の間をすり抜ける水のように流れていった今年一年を振り返る。
温かい毛糸の靴下を履いたり、ふわふわしたセーターを着たり、マグカップでココアを飲んだりするのが幸せな季節だよね。
ドライフルーツやヘーゼルナッツをちりばめたパネトーネが王族の冠のようにキッチンカウンターに並び、粒状の雪で覆われたシュトーレンが活躍する季節ともいえるかもしれないな。
まるでオーブンの中でケーキが焼きあがるのをじっと待っているかのように、平和と優しさと愛に満ちた甘い香りが漂う季節だってことは間違いないよ。
クリスマスは宗教の違いに関係なく、世界中の何百万人もの人々に愛されているイベントだ。
バイエルンの静かな風景を思い浮かべるにしても、もみの木の下に置かれたプレゼントを想像するにしても、都会のキラキラしたイルミネーションに心がときめくにしても、クリスマスには他には代えられない魅力があると思うんだ。
というわけで、今回はタイトルの通り、クリスマスとワインについてお話しするよ。
クリスマスはどこからやってきたのか
クリスマスが、キリスト教のイエス・キリストの誕生日を祝うものであることはみんななんとなく知っていて、そしてお祝いするような気分になっているかもしれないけれど、僕はむしろ今僕たちが行っているクリスマスは、異教徒のローマ人の年末のお祭り「サトゥルナリア(Saturnalia)」に由来しているという考えの方が好きなんだ。
「サトゥルナリア」はその名の通り、ローマ神話の神サトゥルヌスに敬意を表して、冬至の時期(12月の第3週くらい)に行われていたお祭りなんだ。
厳格な法律と規律の取れた軍隊で有名だったローマ人は、サトゥルナリアを気ままで陽気に騒げるくつろぎの機会と考えていたようだ。
ローマの街全体が突然カーニバルと化し、人々は仮面をつけ、踊り、ごちそうを食べ、お酒をグビグビ飲んで騒ぎまわったみたい。
その後何世紀も経つうちに、サトゥルナリアは次第にクリスマスに姿を変えていったと考えられている。
サトゥルナリアとクリスマスには、一年で一番日が短い12月の中でも輝き続ける太陽に象徴される喜びや希望など、共通の価値観があったからなんだ。
クリスマスに飲まれていたモルドワインってなに?
宗教と信仰の話題は尽きないけれど、僕たちが興味を引かれるのは、この二つの「サトゥルナリア」と「クリスマス」というお祭りとワインとの関係だよね。
以前のブログ(「人はなぜワインを飲むのか」)を読んでくれたみなさんはご存じのように、古代世界ではワインを飲むことと宗教的な儀式は深く結びついていた。
もちろん、サトゥルナリアでもワインは飲まれていたんだけど、それはみなさんが想像しているようなタイプのワインではないんだ。ローマ人はワインに蜂蜜やスパイスを混ぜて飲んでいたんだよ。
正直に言うと、僕も最初はまさかって思ったけど、本当のことなんだ。
ワインになにかを混ぜて飲むのは、実はサトゥルナリアを祝うローマ人よりも前に、すでにギリシャ人が始めていたと言われている。
古代ギリシャやローマでは、冬の寒さとそれに伴う呼吸器系の病気を乗り切るために優れた方法だと考えられていたこのワインが、今では「モルドワイン」として知られているんだ。当時は逆に甘味料やスパイスを加えていないワインを飲むことは、野蛮で野暮なことだと考えられていたんだって。
きっとモルドワインは、難しい顔をしたギリシャの哲学者や、しかめっ面したローマの軍人たちの気分を陽気にさせたんだろうな。
そして今ではそれが、クリスマスの食卓に登場しているってわけ。
つまりモルドワインは、クリスマスがサトゥルナリアから受け継いだもう一つの伝統だって言えるんじゃないかな。
クリスマスにぴったり吉秘伝のモルドワインレシピ
モルドワインのレシピはたくさんあるんだけど、今回は僕のお気に入りのレシピをご紹介するね。このワインを作るのには、どんなワインでもいいんだ。家に残っているクッキング用のワインや、近くでぱぱっと買ってきたようなワインで十分だからね。
<材料>
- フルボディー赤ワイン(750ml) 1本
- シナモン 1~2本
- オレンジ(皮も含む)3~4切れ
- 赤リンゴ(皮も含む) 3~4切れ
- クローブ 3〜4個
- 砂糖 1/2〜3/4カップ
<作り方>
- 1. 鍋に材料をすべて入れ、弱火でコンロにかける。
- 2. 砂糖が鍋底で焦げてしまわないように、木べらで15~20分間ゆっくりかき混ぜる。
- 3. ワインとスパイスの豊かな香りが漂い、ワインが沸騰したら火を止める。沸騰させるほどアルコールは蒸発するので、お好みでどうぞ。
- 4. 網やこし器を通して、ワインとフルーツやスパイスを分離する。
さぁ、ソファーでくつろいで本を読んだり映画を見たりしながら、ゆっくりと美味しいモルドワインを飲もう。
冬の冷たい風が窓ガラスに当たっていても、身体も心もポカポカになるはずだよ。
クリスマスにワインで乾杯
それでは、みなさんも素敵なサトゥルナリア、またはクリスマスを過ごしてね。
A Very Merry Christmas!
クリスマスにおすすめのGrapeFoxの特別なワイン
GrapeFoxは、クリスマスの食卓を素敵に演出するエレガントなワインをご用意しています。お食事に合わせてぜひ特別な1日をお過ごしください。
豪華な手巻き寿司に合うのはアロマ豊かな「トゥンケン ヴィオニエ 2021」
「トゥンケン ヴィオニエ 2021」を購入する
バランスのとれた力強さが寿司や刺身に理想的なワインです。柑橘系の果実やレモンバーベナの香りから始まり、白桃、ハネデューメロン、アプリコット、スミレ、そして柔らかな草の香りが繊細に香ります。非常に軽くドライな味わいで、シルクのように口の中を流れていきます。
- 品種:ヴィオニエ100%
- アルコール度数:13.5%
- 生産数:1,024本
香辛料たっぷりの中華料理に合うのは「トゥンケン ルーサンヌ 2021」
「トゥンケン ルーサンヌ 2021」を購入する
グレープフルーツの爽やかさと若干の渋みがスパイスを落ち着かせ、唐辛子やニンニクをふんだんに使ったスパイシーでパンチのある中華料理にとてもよく合います。ヒナギクのような香りに始まり、グレープフルーツ、完熟のピーチ、洋ナシなどのフレッシュでシャープな味わいが口いっぱいに広がります。非常にフレッシュで、軽いワインです。
- 品種:ルーサンヌ100%
- アルコール度数:12.7%
- 生産数:1,027本
イタリアンに合うのは「スターリーナイト ピノ・ノワール2015」
「スターリーナイト ピノ・ノワール2015」を購入する
赤身肉や脂身の多い肉、あらゆる味付けのパスタ、イタリア料理との相性がよく、また白身魚のフリットなど魚料理にもよく合います。バニラ、プラム、野イチゴ、キノコ、キャラメル、ダークチェリー、ラズベリー、マッシュルームなどを感じるドライな仕上がりのワイン。低い温度でより楽しむことができますよ。
- 品種:ピノ・ノワール100%
- アルコール度数:13.5%
- 生産数:2,000本
- 熟成:フレンチ樽12ヶ月
お肉に合わせるなら「スターリーナイト シラー 2015」
「スターリーナイト シラー 2015」を購入する
ステーキやフライドチキン、あらゆるお肉に合わせるならこの赤ワイン。グラス・ボトル・デキャンタの中でワインが呼吸するにつれ、幾層ものフレーバーが現れてきます。飲む前に少し冷やすと、タイム、ボルドーの葉、下草のようなハーブのフレーバーが感じられるようになります。抜栓後数日楽しむことのできる寛容さを味わってください。
- 品種:シラー100%
- アルコール度数:14.2%
- 生産数:5,000本
- 熟成:樽24ヶ月
いつもとは違うワインを楽しむならオレンジワイン「アンバー 2019」
「アンバー 2019」を購入する
オレンジワインとは、白ブドウを赤ワインのように浸軟させて発酵したワインです。この2019年ヴィンテージは、ルーサンヌ、ヴィオニエ、ソーヴィニヨンブランのブレンドです。ルーサンヌの影響を受け色は輝く琥珀色、香りは桃、アプリコットを感じます。ほろ苦く甘いキャラメルに始まり、最後にはハチミツとネクタリン、マンゴー、ライムの味わい。白ブドウを皮と種で発酵しろ過をしないため、底に結晶ができる可能性があります。
- 品種:ルーサンヌ、ヴィオニエソーヴィニヨンブラン
- アルコール度数:13.5%
- 生産数:1,378本
- 熟成:新樽18ヶ月
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